オリジナルハンドルノブについて(作成編)

樹脂でノブを作成するにあたって、最初に検討したのが素材です。結論から言うと、テーブル作成用の高強度レジンを使っています。
このレジンは透明度が高いのはもちろん、一度固まってしまえばかなりの強度が出ることが特徴です。
一方で難点としては、固まるのがとにかく遅く(寒い時期だと3~4日かかる)、作業効率がとにかく悪い事。
(ゆっくり固まるので気泡が入りにくい、と言うメリットとトレードオフではある)

作成し始めた当初はノブの形も試行錯誤していたため、一旦レジンの棒のようなパーツを作り、これを旋盤で回してノブのカタチに削るやり方で作っていました。
でもこれは時間がかかりすぎるのと、ほとんどの部分を削りとるのでレジンが勿体ない事に気づいたため却下(やる前に気づけよ。と思いますが・・・)。

(当初はいろいろなカラーも試していました。ワインレッドやオレンジなんかもキレイだったので、いつかまた作ってみたいと思います)

(ノブのカタチが定まってからは、倣い旋盤のように同じ形で削り出せるように真鍮で型を作成していましたがコレも短命に終わった)

現在は、作成したマスターをシリコンで型を取り、レジンを流し込む方法を取っています。
これだと複数個作成が出来るので効率が上がると思ったのですが、今度は表面に気泡が付着したまま固まった場合に修正が出来ない(棒から削り出す場合は気泡もいっしょに削り取れていた)ので、
型から取り出すときはいつも祈るような気持ちです。

(左が元となるマスター、真ん中が型から取り出した直後(樹脂流し込み部分のバリあり)右が研磨加工後のもの)

このノブの作成も、普通は専門業者様に射出成型で作ってもらうものだとは思いますが、金型の作成にかなりの費用が必要な事もあり自分たちで作っています。
手間はかかりますが、例えば新しい事を試したいときにすぐ実行できるのは自分たちで手を動かしているからこそだと思っています。

以下は試しに作ったもの(ノブの形状などは製品と異なりますので念のため)

銘木とレジンのハイブリッド。一番手前の花梨×レジンなどは雰囲気も面白いと思ったのだけど、ぱっと見ではコーティングのクリアとあまり違いが判らなかった。

丸棒を束ねたような形状にして、その周囲にレジンが流れるようにして固めたもの。ノブの逆Rに部分に丸棒の断面が合わさったような形。
(右側のタイプはある時を境にニンニクにしか見えなくなった)

・・・というように、色々な試行錯誤を繰り返しながら一歩づつ進んでいます。

今日も一つアイデアが浮かんだので早速試してみます。

ではまた。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA